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コラム 2020.12.16

「体の砂払い」で一年の締めくくり

今年の「冬至」は12月21日です。

「冬至」とは一年のうち最も日照時間が短くなる日のこと。この日を境に再び昼間の時間が長くなっていくので、古くはこの日を年の終点と考えられていました。

冬至の風習と言えば、「かぼちゃ・小豆粥を食べて、柚子湯に入る」が一般的ですが、「こんにゃく」を食べる地方もあります。

「こんにゃくは体の砂払い」ということわざを聞いた事がありますか?
こんにゃくを食べると体の中にたまっている砂が取り除かれるという俗信です。

本当に体の中から砂が出てくるわけではなく「砂=老廃物」のことで、
こんにゃくには食物繊維が多く含まれているため整腸作用があり、便通がよくなり体内に溜まった老廃物を排出してくれることから「体の砂払い」といわれるようになりました。

昔の人が、こんにゃくを「胃のほうき」「腸の砂おろし」と呼び、
大晦日や節分、大掃除のあとなどに食べていた名残りです。

また冬至は太陽の力が一番弱まる日で、この日を境に力が蘇ってくることから一陽来復(いちようらいふく)」といい、悪かった運気が良い方向へ向かい始める縁起の良い日とされてきました

この日に、縁起を担いで「ん」のつくものを食べて運気アップを願う「運盛り」という風習もあり、特に「ん」が2個つく食材は【冬至の七種】と呼ばれています。

【冬至の七種(ななくさ)】
「南京 なんきん(かぼちゃ)」「蓮根 れんこん」
「人参 にんじん」「銀杏 ぎんなん」
「金柑 きんかん」「寒天 かんてん」
「饂飩 うんどん(うどん)」

ただの験担ぎだけではなく、栄養たっぷりの食材を食べてこれから訪れる寒い冬を風邪をひかずに乗り切るための昔の人の知恵でもあります。

そして、こんにゃくも「ん」がつく食べ物です。 ぜひ冬至の日にはこんにゃくを食べて「体の砂払い」「運気アップ」してみてくださいね!

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