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コラム 2022.05.26

どうしてこんにゃくはアク抜きが必要なの?

「こんにゃくはアク抜きをして食べるもの」という事は多くの方が知っていると思います。ですが最近では「アク抜き不要」と書かれたこんにゃくも世に多く出回っているので、時々「本当にそのまま食べていいの?」というようなお問合せをいただきます。

そもそもなんでこんにゃくはアク抜きが必要なの?

こんにゃくのアクの正体は2種類あります。
原料であるこんにゃく芋から出るアクと、もうひとつはこんにゃくを固めるために使用する凝固剤が持っている消石灰(水酸化カルシウム)のエグミです。
アク抜きをする事により、臭みとエグミが取れ食べやすくなると同時に、水分が適度に抜けてプリっとした食感になり、さらに味染みも良くなります。

アク抜き不要のこんにゃくはどうしてアク抜き不要なの?

1.凝固剤の種類
こんにゃくを固めるために使用される凝固剤として一般的なのが消石灰(水酸化カルシウム)で、独特の臭みがあります。
このこんにゃくの凝固剤をホタテの貝殻から作られた天然由来の貝殻焼成カルシウムを使用している場合、こんにゃく臭がかなりおさえられます。

2.製造過程による違い
大造(おうど)や缶蒸しと呼ばれる製法は製造の工程でアクが抜けます。

*大造(おうど)製法とは…
凝固剤を混ぜ合わせたこんにゃくの原料(こんにゃくのり)を大きな型枠に流し込み固め、熟成後に切り分けお湯の中に入れて煮上げていく製法。
こんにゃくを直接お湯につけて煮上げるためこの過程で十分なあく抜きができます。

*缶蒸し製法とは…
缶の中にこんにゃくのりを流し込み、8時間以上ゆっくり時間をかけて低温(約75℃の湯)で仕上げる製法。じっくり時間をかけて仕上げることで臭みが抜けます。

スーパーなどで安価で売られている大量生産型のこんにゃくは充填式で作られています。
充填式とは練りあがったこんにゃくのりを、チューブで直接、袋状になった包装フイルムに充填し袋ごとボイルして殺菌処理をして、冷えて固まったら完成となります。
製造過程でこんにゃくのりが直接お湯に入れられていないのでアクが抜けないのです。

つまり、貝殻焼成カルシウムで大造製法または缶蒸し製法でつくられたこんにゃくは通常のこんにゃくに比べてアクが気にならないということです。
塩でも揉んだり、めん棒でたたいてお湯で茹でて…など面倒な工程をせずに調理に取り掛かれるので便利な商品ですよね。調理に時間をかけたくない時はぜひアク抜き不要のこんにゃくを選んでみてください。

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